とおいくにのやまのふもとこのよでいちばんきれいなみずがわいた
やがてそれはかわになりそこにむれをつくったさかなを
はらをすかしたくまがたべてりょうしがくまのかわをはいで
それをしじょうでうりさばいてむすめのためにかったかみかざり
わるいにんげんがやってきてぜんぶうばってしまったのは
れきしのちょうどまんなかあたりかみさまもあかんぼうのじだい
ははおやのこぼしたなみだがやけたにおいのつちにしみて
それをたいようがこがしてじょうはつしてできたくろいあまぐも
そのくもはうみをこえたさばくにごがつぶりのあめをふらせた
あまみずをのんでいきのびたしじんがそこくにかえってうたったうた
それをくちずさんだこどもたちがぜんせんにかりだされるころ
あたまをふきとばされたしょうじょがだれにもしられずつちにかえる
そこにそだったおおきなきがきりたおされてまちができて
くろいけむりがそらにのぼるころよごれたかおでぼくらうまれた
ぜんいでころされるひとあくいでめしにありつけるひと
ぼうかんしてすくわれたいのちつうじつまあわせにうまれたぼくら
こうそうびるにはりつけのかちかんはちのなみだをながす
しょうひがびとくのにんげんがこぞっていしをなげつけるから
かねにもならないえをかいたえかきはふでをへしおられて
みえっぱりでまんいんのでんしゃがはしるこうかしたでくらしている
きどあいらくをかてごらいずひとにあわせてうたができて
かなしいときはこのうたをさびしいやつはあのうたを
だまされねえとうたがいだしてぜんぶがあやしくみえてきて
ひとをしんじられなくなったらりっぱなびょうきにかてごらいず
ふけんこうなこころがうえてひげきをもっととさけんでいる
たいぎめいぶんができたたにんがやましさもなくだんざいする
ひとごろしとだれかのふりんとしゅうきょうとりゅうこうのみにせと
いじめとよるくじのどらまとせんそうとひっとちゃーとと
だれもがころがるいしなのにみながとくべつだと思うから
えらばれなかったしょうねんはないふをにぎりしめてたってた
とくめいをきめこむえきまえのざっとうがまっかにそまったのは
ゆうやけぞらがきれいだからつうじつまあわせにうまれたぼくら
ふざけたれきしのどんづまりでぼくらいまだにもがいている
けっきょくなんにもわからずにゆるすとかゆるされないとか
しけいになったはんざいしゃもせいじゃのふりしたあくにんも
つみぶかいきみもぼくもいつかつちにかえったとき
そのうえにはながさくならそれだけでむくわれるせかい
そこでひとがあいしあうならそれだけでかちのあるせかい
だからせめてひとをあいしていっしょうかけてあいしてよ
このろくでもないせかいでつうじつまあわせにうまれたぼくら